夏なのでゴーストの話
真夏なのでオバケの話をしますよー。
サングラスが大活躍の季節、実はサングラスにも「ゴースト」が出現することがあるのです。
一般的な眼鏡レンズには「マルチコート」と呼ばれる、乱反射を抑え光の透過率を上げるためのコーティングが施してあります(レンズに映るものがグリーンに反射します)。
一方、一般的なサングラスなどは光透過率を上げる必要がないため「マルチコート」は施してありません(=「ノンコート」)。
ノンコートのレンズは光が反射しやすいわけですから、光の入る角度やレンズの大きさなどによっては、自分の眼や後方の景色がレンズの裏面に反射することがあります。それを私たちは「ゴースト(二重像)」と呼んでいます。
ノンコートレンズ。キャー!オバケー!
裏面にマルチコート。オバケいなーい。
濃度の濃いカラーレンズや偏光レンズがノンコートだと、視界にちらちらと何か映ります。
本当は自分の眼(白目部分)なのですが、一度気づくと気になって仕方がありません。
ですので「サングラスも是非マルチコートで作りましょう!」という結論になりそうですが、もうちょっと突っ込んでいきます。
「マルチコート」はグリーンの反射光になってしまって、カラーレンズが本来とはちょっと違った色に見えてしまいます。まぶしさを抑えるサングラスに、光をよく通すコーティングを施すのも矛盾したことです。
そこで結論「裏面(内面)マルチコート」がベストです。
ゴーストの出現を避けるには「裏面」だけにマルチコートを施せば充分です。
濃い色のサングラスレンズ、ミラーコートのレンズなどには是非このコーティングをお選び下さい。
ゴーストが出ないようにするのだから「ゴーストバスターコート」という名称でもいいかもしれませんね!
【参考】東海光学RMCコート
http://www.tokaiopt.jp/lens/rmc.php
【参考】Kodak LENS(「BCAR」の項)
http://sajapan.jp/products/color.html
【参考】ニコンレンズウェア(「RM」の項)
http://www.nikon-lenswear.jp/products/coating/
- 2014.08.02 Saturday
- めがね屋ノート
- 19:17
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